日本一のニートとバンド・オブ・ザ・ナイト
- 作者: 中島らも
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2000/05
- メディア: 単行本
- クリック: 5回
- この商品を含むブログ (47件) を見る
最初に言っておく。phaさんは好きです。『ニートの歩き方』面白かったです。
尼崎市で角田美代子を中心として大変な事件がありましたが、あのとき2ちゃんねるの可愛い奥様の書き込みに「尼崎はそんなに悪いところじゃない!故中島らもとか有名人もいるよ!と言われて、ああそういう土地柄なのかと納得した」というようなものがあった。
一方でphaは中島らもが好きらしい。インタビューでも言ってたし(http://modernfart.jp/2012/09/9124/)、著書でも『バンド・オブ・ザ・ナイト』について書いていた。
どちらの言うことが本当なのかとWikipedia先生いわく自伝的小説らしい『バンド・オブ・ザ・ナイト』を読んだ。本当って何だかわからないけど、とりあえず自分で1冊読んで判断するしかないと思った。
とりあえず単語の羅列が何ページも続くところはだるくて飛ばした。飼い猫に睡眠薬を飲ませて笑ってるくだりは、図書館の本じゃなければ壁に投げるレベルの胸糞悪さでよっぽどもう読むのやめようかと思った。LSDでもスワッピングでも好きにすればいいけど、動物虐待して笑って見てられるなんてまともな人間じゃない。キマってる最中なんだからまともじゃないんだろうけど。結局は最後まで読んだんだけど。
この小説がどこまで事実で、どこまでフィクションなのかは知らない。最後にヘルハウスの常連は刑務所に入ったり精神病院に入院したり亡くなったりして、ヘルハウスは消滅。サラリーマンのらもと妻と子供二人が暮らす普通の家になりました、という結末。
中島らもだけが一般的な生活に戻れた理由を考えると、それなりの家庭に生まれて灘中高から四大卒だからなんだろう。コピーライター他の才能はそこまで大事な要素ではなかったと思う。万引きで刑務所に入った常連のIQが70だった、とも書かれているし…というところで思い出したのが、名無しさんの「phaは働いて結婚して子供が欲しいと思えばいつでもそう生きられるけど、phaに憧れてるニートはそうできない」という書き込み。
きっとそうなんだろう。phaがどう生きていつ死ぬのか知らないけど、phaが職に就くなり死ぬなりした後には、「働かない生き方もあっていい」とphaの受け売りしか言えない人生詰んだニートが残るんだと思う。ギークハウスはヘルハウスみたいに消滅するのかなあ。
大事なことなので2回言うけどphaさんは好きだし、ギークハウスの猫は可愛いです。