2020年にスピードワゴンの話
スピードワゴン(お笑いコンビ)が「あまーーーい!」で一世を風靡したのは15年も前らしい。
将棋の第3回AbemaTVトーナメントは過去2回と違って団体戦になった。木村王位(当時)がチームメンバーに指名した一人が行方九段だった。対局の結果は振るわなかったけれど、チーム紹介VTRや色々の印象で、個人的に今大会で行方九段の注目度が急上昇した。
行方九段ーブルーハーツが好きースピードワゴン小沢という流れがあった。
小沢さんについて過去のニュースなど見ていて、これはと思ったのがゲンダイの記事。
スピードワゴン小沢「僕が女性に優しいのは、その子が彼女じゃないから」
小沢一敬の「わが人生最高の10冊」
星新一も寺山修司も読んだことあるけどこの作品は読んでないなあ、ダイナーの映画は見たけど平山夢明原作だったんだ、とかの連続。
Instagramの『ブックカバーチャレンジ』タグで紹介してる本もいい。
よくこうも、いかにも自分好みの感じだけどまだ読んでない本ばかり並んだものだなあ!
順に読んでいくことにした。
いきなり序盤数ページ読んでだるい。でも有名だし読んでおいたほうがよさそうだからあとでじっくり読もう……。単行本を買った。
なんと星新一のスター・ウォーズ評が読める。
ショートショートの作風からさっぱりした人物のようなイメージを持っていたら、意外と「こういうの書きたいけど長編は向いてないから〜」とうじうじしている。作風は未来なのに、夏目漱石みたいな昔ながらの文豪風の人物だな……。これを読んでから星新一のショートショートを読み返したら今までとおもしろさが違いそう。
日本のセックス (双葉文庫)は図書館になかったので『甘い復讐』で。
この作者はなにか恋愛に恨みでもあるのか?読んでる途中はすごく引き込まれて面白いと思うのに、最終的に嫌な気分になる。どうしてこんな本読んじゃったんだんだろう。でも悔しいことに面白い。
文句なしの名作だと思う。終戦後の未舗装の東京の描写がすばらしく良い。この作中におもしろくないところなんて一文字もない。
藤原竜也主演の映画と同じキャラクターが出てきて同じ結末にたどり着くけれど、内容は別物だった。「このシーンで作者の伝えたいことはなにか」の部分が最初から最後まで違っている感じ。
原作は女と男、生と死、強者と弱者、裏社会と表の世界と、対照が蜷川実花の写真くらい鮮やかでいい。映画も小説も同じくらいおもしろいと思う。
金城一紀は高評価をよく聞くので何度も読もうと思いながら縁がなかった。ついに読んだ。
「3篇入った中編集で、『花』の最後5行が素晴らしい。これ以上美しいラストはない」*1
『花』は全編が美しかった。ロードムービーというのか、映画的な小説だった。50代になった小沢さんに鳥越役をやってもらって映画化してほしい。(2002年に映画化されてたけど)
読後感がとにかく良い。読んでよかった。
寺山修司は一時期はまって読んだけどこれは未読……と思いきや読んだことあるな?久しぶりに読んだらこんなにいい本だったのかとびっくりした。
寺山修司はおもしろいよねえ。
これは合わなかった。伏線かと期待したら何も回収されずに第一部完ってひどい。もやもやが残って気持ち悪い。
師走のニューヨークが舞台の『さわがしい季節』という詩がとても良い。こういう読みやすくおもしろい詩集もあるのか。
あとはこれから読む。今は『華氏451度』を読んでいる途中で、今のところこれも面白い。
毎日二本ずつこのアイス食べてる。 pic.twitter.com/s0UptH6crW
— 小沢一敬 (@ozwspw) June 19, 2020
このアイスも美味しかった。
お笑いのことはよくわからないけど、2020夏一番信用できるのは小沢レコメンドだった。