ドールショウに行った

ドールショウで買ったもの。自分用記録+α


着用モデルは
1/12...ピコニーモD妹(ピチカ2人)、間接強化じゃないピコニーモD(エルノ、ヴェル)
1/6...リカちゃん、ピュアニーモSフレクション(あいか)、ピュアニーモM/LL胸(ふうか)
1/3...SD13女子(シンディ)

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『テイク・ミー・アウト2018』を見た

2003年、ブロードウエイが初演の、メジャーリーグの野球チームのお話の日本語版。
メジャーリーガーを日本人が日本語で演じる。話が進むにつれて白人は白人に見えてくるし、渋谷にいるのに日本人のカワバタ=サンがマイノリティだった。ほぼ全編スペイン語で話すマルティネスとロドリゲスが日本語のセリフを言うと「日本語だ!」って新鮮に感じる。

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ストーリーとか

メジャーリーグのヒーロー・ダレンがゲイをカミングアウトして〜というあらすじを見ただけでは「ゲイで誤解されたりもしたけど雨降って地固まって仲間と一緒にがんばるぞい」かなーと勝手に思ってた。全然そんなぬるい話じゃなかった。
差別されている側が美化されることがない。ゲイコミュニティーで底辺のヒョロいユダヤ人も同じアパートに住むゲイカップルに対して見栄を張ったりする。有色人種も孤児でバカでコミュ障の白人を見下してる。いい奴だと思われてても追い詰められたら保身に走る。全員汚い人間で、表向きバレたら社会的にまずいから黙ってる黒い部分があって、終演後の後味は苦々しい。自らが持ち合わせてる差別意識はなんだろうかと、内に内に意識が向かう。

アメリカの差別問題について知っていたら、結末に納得できるのかなあ……信心深いキリスト教徒でゲイは正しくないと差別を剥き出しにする人物は妻子を残して死ぬ。両親が心中し孤児院育ちという事情があっても有色人種差別とゲイフォビアを隠すことを知らない人物は刑務所行き。そういう犠牲の上でダレンはチームを優勝に導き、ゲイコミュニティで歓迎され、恋人と幸せになって終わるんだー、へー……って冷めた目で見てしまう。

見てる間も見終わってからずっと考えてみても、自分が台詞の意味を、わかってるのかわかってないのかわからなくなる。
ユダヤ人が野球について語る「野球は3と3の倍数でできてる」(スリーアウト、9回)とか、野球選手の子供の人数が3人とかは意味があるのかと思ったけど三位一体なんて単語は一度も出てこない。ダレンが「神に近い」と自称するところも、宗教的なにおいを感じるんだけど直接的な言葉は出てこないし解説もない。アメリカみたいにキリスト教がマジョリティの国だともっと裏の裏の意味まで通じてるのかなー。

栗原類がすごかった

栗原類がもう、一目見て「あそこに栗原類がいる!」って存在感ですごかった。あの良くも悪くも浮いてる感じクセになるわ。
舞台に立ってるのを見た第一印象は「わあ栗原類だー本物だーテレビで見る人だー」とのんきに眺めてたのに、ストーリーが進むにつれてどんどん印象がテレビの栗原類から離れていく。開演前、まあ下手でも超有名人の実物見られるからと舐めてかかって申し訳ない。無言で立ってるだけで絵になるうえにオーラも出してる名優だった。

映画『17歳のカルテ』のリサ役で注目されたアンジェリーナ・ジョリーについて主演のウィノナ・ライダーが「リサ役を演じれば誰だって賞を獲れる」と言ったという噂を聞いたけど、今作で栗原類が演じたシェーンもそういう役だったのかもしれない。そのうえで、やっぱり栗原類が最高のキャスティングだったと思う。暗い過去を淡々と告白して気まずい空気になったのにいきなり笑い出して「だって笑えるだろ!」。前半はほとんどセリフがないのに、この場面だけでこいつヤバイ奴だってチームメイトも全力で距離置く人物像を共有できる。
警察署で勾留中のシェーンの元にチームメイトが面会に来るシーンがすごかった。とにかくすごかった。髪を振り乱して、地団駄踏みながら怒り、自分には野球しかないと叫ぶシェーンとにかくすごかった。「泣ける」とか「感動する」とかそんな優しいものじゃない。心臓が石になったようだった。自分がちゃんと息をしているか不安で確かめてしまう。メデューサに睨まれて死ぬ時ってこういう感じかと思った。

いろいろ

陳内さんの演じるヒスパニック系よかった。舞台で動き出した瞬間からラテンの色男って感じのチャラさでかっこいい。
あとよかったのはやっぱりダレン。これがエリートアスリートの肉体美!演出によくある一人だけ固まって立ち尽くし、周囲の人は流れていく〜みたいなシーンがかっこいい!ギリシャ彫刻の美青年だった。生身の人間にいるんだ……。

休憩なし2時間の舞台はまあ珍しくはないけど、この舞台は2時間ずっと本気の展開でチルアウトの時間がない。座ってるだけなのに脳と心臓が疲れた……終演時になぜかやりきった感がある、座ってるだけなのに。

観劇後タイミングよく大谷選手のシーズンがはじまったのもあって、メジャーリーグの試合が放送されてると見るようになった。メジャーリーグの派手な中継を見ての観劇はまた別の見え方があるといいなー

 

劇場覚書
青山クロスシアター
青山劇場の脇の細い道をまっすぐ進むと左手にある。
立地も間取りも地下にあるところもライブハウスっぽい感じ。広くてきれいなロビーとか軽食とかクロークとか何もない。

中央にステージがあって、おそらく入り口扉より手前、扉の左手側が正面だと思う。それでもどっち側が、どこが外れということはなかったと思う。ステージまんべんなく使われてて演出すごいなあよくできてるなあと思う。

W列ベンチシート席すっごい近い!小道具で使われるお弁当のおいしそうな匂いも、舞台上で噛んでるガムの甘い匂いも嗅げる!手を伸ばせば届く距離で劇が進んでいくのよかった。