『ミュージカル黒執事』を見た

漫画喫茶で予習しようと言いつつ結局原作は1ページも読まないまま観劇してしまった。「セバスチャンがかっこよくてセバスチャンの主人が男装の麗人なんでしょ?」と剛力さん映画のイメージで言ってたら「原作は少年、ときどき女装する美少年」って訂正されるレベルの知識のまま……。
今日の写真はビジュアルブックの表紙の星形の型押しが可愛いけどうまく撮れない写真と、ジョーカーのブロマイドに義手がわかりやすいのがあったけど義手にピントが合わない写真です。

f:id:tamamo0:20161123205311j:plain

ニチアサだった

あらすじ。シエルとセバスチャンが怪しいサーカスに潜入捜査をする。サーカス団員も、サーカス団のオーナーもまた被害者だった。正義と、また別の正義のために対立する人間の悲哀〜ってだいたい仮面ライダーじゃないかなあ。毛利脚本だし。アンクさんがジョーカーで、エンターさんが変なインド人だし。

何かの舞台に行ったときに渡されたチラシを見て、これアンク?アンクが黒幕なの?行かなきゃ、とチケット取った身としてはジョーカーが人骨でできた義手を見せびらかす場面で「アンクー!」ってなった。それだけでもう見たいものは全部見たような達成感があった……。
ジョーカーが死に際に「ああ…いい風だな……」とか言うから霧彦さんの屋上しか見えない。アンク作品違ってるわって思ったけど、なんだサイクロン/ジョーカーのジョーカーかな?いやそれもジョーカー違いだよ……これだからニチアサから来てるオタクは気持ち悪いんだよ……。
ミュージカルって書いてあるんだから当たり前なんだけど、みんなすごい歌って踊る。町にこのサーカス来たらそれは連日チケット取れなくなるよねえ、見たいもん。ジョーカーのソロコンサート行って、変な関西弁MCとか見たい。

しかしジョーカー、終盤の回想シーンで「んー、じゃあおまえはドール!」ってニコニコしてるところがすごく幸せそうで印象的だった。アンクとかネオさんとかジョーカーみたいな露悪的な役のイメージだけど、実はニコニコしてる病弱な少年とか似合う可能性を見たぞ。

セバスチャンすごいなあと思ったのが、とにかく漫画みたいな8頭身?9頭身?で踊るときの燕尾服の裾さばきとか足の長さとか、こんな漫画みたいな人間が存在するのかって2.5次元っぷり。CG処理してないのか。目の当たりにするとかっこいいよりも驚嘆とか嘆息だった。

f:id:tamamo0:20161123205337j:plain

エンターさん

エンターさんはインドの王様ソーマだったのでインドっぽい踊りをしていた。ソーマとその執事、刑事二人は本筋には絡まないんだけど、絶対に必要だったろうなと思う。パンフレットを読むと多くの人のコメントに「光と影」という言葉が出てくる。その、ノアの箱舟世界を光で照らすキャラクターがソーマたち4人と感じる。
サーカス団が事実上の解散になり一人取り残されたスネークに、刑事が悪気なく「サーカス行くね、頑張って!」ってキラキラした言葉をかけるところ、強い光でスネークの孤独が際立っていてよかった。
ソーマは原作だとどういうキャラなんだろうな。シエルを伯爵だと知ったうえで「喘息なんだから寝てなきゃダメでしょ!」ってごく一般的な子供と大人の会話をしてくれるのはソーマだけだったなと思うんだけど。両親にそうやって甘やかしてもらうはずの子供なのに、裏社会で伯爵らしく振舞うシエル。そんなシエルのことを、深いことを考えてるわけじゃなく、天然で表社会の光で照らしてくれちゃってるのがエンターさんのソーマなのかなあ。
悪魔のセバスチャンや裏社会の葬儀屋や暗い過去を背負ったサーカス団の隣には平和な日常があって、そこで暮らしてる人がいる。そういう人を登場させると説得力が増すよねー(?)

あと普通にシエルはカーテンコールのとき飛び跳ねながら手を振ってるのがすっごいかわいくてよかった。スマイル尊い。

金のある作品はいい

大きい会場、豪華な装置、人気の舞台はいい。幕が開いてサーカスのテントが回転するだけですごい!動くぞ!ってテンション上がりすぎて泣きそうになってしまった。

パンフレットとビジュアルブックのセットを買った。ビジュアルブックの写真が本当に良かったので値段以上の満足度です。「写真ってこういう構図で撮るのかー!撮影セットはこうやって配置するのかー!」って単独で楽しんだ後、パンフレットの衣装のこだわりポイントを読んで「異素材の生地ってこうやって使うのかー!この織もレースもたしかに雰囲気出てるー!」って細かいところを見直して楽しい。

2.5次元ミュージカルの衣装やヘアメイクってつまりは原作漫画のキャラのコスプレでしょ?芸能界の美男美女がコスプレしてなりきるんでしょ?という認識だった。なのでジョーカーもソーマもビーストやなんかもすごく派手で、漫画でしかありえないような服装や髪型なのにコスプレっぽい感じがしないのも、すごいねー芸能人は何着ても様になるねーと軽い感想だったんだけど、スタッフがすごかったのねー。細部まで作り込まれた衣装をじっくり見られるのは嬉しい。

 

劇場覚書
ドームシティホール。東京ドームのイベント次第で近隣の飲食店全滅するし、水道橋駅から会場まで予想以上に時間かかる。(嵐のコンサートやばい)
玄関入るとその階は第3バルコニーの階。2階ロビーに軽食販売あり。わりとお安いしチュロス美味でした。第3バルコニー60番くらいの後方席だったけど大道具含め舞台全体が見やすくてよかった。

『不機嫌なモノノケ庵』を見た

初めて朗読劇というのに行きました。これは当たり席だと最高にいいものですね!エンターさんを真正面の椅子で向き合って眺めること2時間……素晴らしい。

f:id:tamamo0:20160910232311j:plain

題材はアニメ化もされて今ずいぶん人気ありそうな『不機嫌なモノノケ庵』です。エンターさんがハナエ役の日でした。舞台セットは椅子が二つ並べてあって、後ろにお狐様の絵の襖扉。
前半はハナエが地の文を読みながらアニメの第1話の分くらいの内容。保健室で求人見てモジャが隠世に帰ってモノノケ庵の一員になるところまで。エンターさんのハナエはお客さんに「あ、保健室の先生?髪切りました?」とか絡んでいくウェイ系入ってるハナエでよかったです。モジャと遊ぶところすっごい楽しそうだし、「お別れだな……うわあああん」の切り替えが妙に楽しそうというか、ノリに乗ってる感じで見てて楽しい。


暗転して、暗転中に水を飲んだりなんかうろうろしたりして、後半は地の文が安倍さん担当に交代。ハナエが寺に笑い面を取りに行って禅子と出会う話。

これがまたすごかった。不機嫌なはずの安倍さんが何にハマったのかいきなり笑いが止まらなくなってた。笑いを必死にこらえようと声震わせながら台詞を読む安倍さんに「あれ?安倍さん今なんか言いました?」ととぼけるハナエが。安倍さんが笑いをこらえてるあたりから客席も笑いそうになって、安倍さんが笑ったら客席もなぜか爆笑っていうライブ感溢れた感じ、なんかわからないけど笑ってしまう不可思議現象が。

笑い面に取り憑かれた住職とハナエの一人二役だったエンターさんのほうは、笑い死にしそうに笑う顔がもはや狂気だった。モノノケに取り憑かれてるから狂気なんだけど。狂気で合ってるんだけど。たしかにこの表情のお面あるけど。
エンターさんが笑えば笑うほど、俳優って気取ってかっこよく「ボンジュール、マドモワゼル」って言ってるだけじゃいかんのですなあ、イケメンなのに大変だなあとなぜか冷静に見てしまう。


本編の後、「ゲストは木ノ本さんでーす」って出てきて照井竜?照井?竜くん???テレビで見た照井こんな顔じゃなかったがなーでも照井の名前たしか木ノ本だよなーと困惑。

(中断)(続く)

 

メモ
ビックカメラを出たらデイリーヤマザキのほうに〜」と思うとビックカメラの右手にも左手にもデイリーヤマザキがあって迷子になるぞ!歌舞伎町みたいなごちゃごちゃしてるほう、自遊な漫画喫茶があるほうに進む。
入口がちょっとライブハウスっぽくて階段を結構くだる、靴に注意。


写真は入場者特典シールのことを知らずに入場した結果シワシワになったシールです。