『十二夜』を見た

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公式アナウンスがあったので早めに行ってみたら、とりあえずロビーで生演奏があった。劇場ではよくあることなのかどうかは素人なので知らない。

中世風の衣装で、太鼓とかギターとか劇中歌を演奏してたので「おーすごいなあ早めに来て演奏を楽しんでねってことかー」と思った。

甘かった。

とりあえず荷物置こうと座席に向かったら舞台に髭面銀髪がいるんだけど!エンターなんだけど!主要俳優大勢のストレッチとか発声練習の様子を見せるって舞台ってもんはすごいな!ゲキレッドとエンターがお揃いのTシャツ姿でふざけてるのを見られるのは『十二夜』だけ!

開演前の「携帯の電源は切ってくださいねー。マナーモードならいいと思った?残念ダメですよー☆」的なアナウンスも俳優がやる。なんということだ。ゴーバスターズだって最初のタイトルコールの声と効果音で「MISSION1携帯の電源をオフにしろ!」とかやってくれればよかったのに。

そしてこいつら、準備運動したりふざけたりしてるうちに開演時間になったわけだが、舞台から消えない。船が難破して遭難するシーンから始まる舞台で、なんとイケメン俳優が荒れ狂う波役なのだー!コメディの演出ってすごいなあ、こういうことなのか……。開幕の仕方にもう負けた。

あらすじはシェイクスピアの原作に忠実なんだけど、「このキャストにこの客層じゃないとできない」ようにできてる。セリフの節回しが狂言(っていうの?「ややこしや〜」のアレ)っぽくなってたり、「そのかわいい声!まるで女装したイケメンのよう!」とかおもしろかった。

原作に忠実なので道化師型エンターさんのお歌もあるよ!なんだあの愛の歌すごい上手いじゃないか!けしからんけしからん!もうおまえ黒夢の二代目ボーカルになーれ☆……本当にいい声だし安定してるし上手すぎた。「ゴーバスターズキャラソンと違いすぎるのでは?」と必死に双眼鏡覗いたけど、本当に歌ってるのか、超高度な口パクなのかわからなかった。生歌ってことにしよう夢を見よう。もちろん最後は道化師一人だけが残ってヘイホーヘイホー歌うよ!まったく素晴らしいね!!

序盤でオリヴィアの靴紐がほどけてて、見てるほうが「おい…初日早々にウソだろ……」って絶望したけど、すごく面白いイイモノ見せてもらったわ!

そして「割れんばかりの拍手」っていうのを生まれて初めて聞いた。あれすごいな、実は裏でスタッフが一斉に爆竹とかかんしゃく玉投げてるんじゃないか?ってくらいの音量だった。本当に投げてたのかも知れない。客席がずっと拍手してるから「なんだろうこれ、アンコール!アンコール!みたいなお約束なのかな」と困惑しつつ拍手してたら「ありがとうございました!」→退場→出てくる→「本当に、『ありがとうございました!』」→退場→出てくる→「改めまして、『ありがとうございました!』」→退場みたいなの3回くらい繰り返してた。でさあ、全員で「ありがとうございました!」って一斉に礼をするのに「せーの」って言う役が必要なのはわかるんだけどさあ、なんで道化師がその役だったのかなあ!ありがとうございますご褒美です。

 

舞台っていうのはすごいもんだねえ、特効もなしによく2時間飽きさせないもんだねえ。あまりにも満足しすぎてエンターさんにあと10万円くらい貢いでもいいかなって!